top of page

お知らせ

男性乳癌について

  • morishima4
  • 13 分前
  • 読了時間: 1分

男性にも乳がんはできることがあります。頻度は少ないですが全体の0.5-1.0%にみられ、全国がん登録罹患データによると、2020年は乳がん全体で92153人のうち男性乳癌は622人、0.67%で、2021年は99449人のうち男性乳癌は667人、0.67%でした。

男性乳癌は女性に比べて、罹患年齢が高齢(70歳代がピーク)、ホルモンレセプター陽性HER2陰性の割合が多い(約90%)、家族歴を有することが多い、遺伝性乳癌卵巣癌症候群(特にBRCA2遺伝子病的バリアント)の割合が高い、という特徴があります。確立したエビデンスは乏しいですが、実臨床での薬物療法は女性乳がんと同様に行います。ホルモン療法については、精巣でのエストロゲン産生があるためアロマターゼ阻害薬のみではエストロゲン抑制が不充分であり、タモキシフェンが選択されます。

男性の乳房腫瘤を主訴とした受診で多い女性化乳房との違いの一つに、腫瘤の偏心性(乳頭を中心とした同心円から外れている)がります。診断時の大きなポイントかと思っています。

男性にも乳がんはあることを、知識として恐れずに持っておくことが大切です。


bottom of page