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お知らせ

乳がんと診断されたら、まず知っていただきたいこと         ―慌てずに最適な治療を選ぶために―

2 時間前
読了時間: 2分

乳がんの罹患数は年々増加しています。柏の葉という街の住民構成の影響もあるのか、当院では40歳前後の比較的若い世代で乳がんと診断される方が増えているように感じています。

改めてにはなりますが、乳がんと診断されたときの心構えと、その後の対応についてお話しします。

乳がんの確定診断を告げられたとき、多くの方が大きな衝撃と不安を感じます。「一刻も早く治療を始めなければ」と焦る気持ちになるのは当然です。しかし、そのような時こそ、慌てず冷静に状況を整理することが大切です。

乳がん初期治療の基本は、科学的根拠(エビデンス)に基づいた全身療法(薬物療法)と局所療法(手術・放射線治療)を適切に組み合わせ、根治を目指すことです。そのためには、まず「敵」を正しく知り、一人ひとりにとって最適な治療戦略を立てることが欠かせません。

近年、乳がん治療は目覚ましく進歩し、治療成績は着実に向上しています。一方で、治療法の選択は以前より複雑になっています。最適な治療方針を決めるためには、がんの大きさやリンパ節・遠隔転移の有無、ホルモン受容体やHER2などの腫瘍の性質、遺伝性乳がん卵巣がん症候群(HBOC)の可能性、乳房内でのがんの広がり、乳房再建やラジオ波焼灼療法の適応、そして何より患者さんご本人の希望など、多くの情報を総合的に判断する必要があります。

これらの情報が揃うまでには、どうしても数週間程度の時間が必要です。しかし、その間に乳がんが急速に進行してしまうことは通常考えにくく、過度に心配する必要はありません。

むしろ、この期間は治療を受ける医療機関(常勤の専門医がいる事、通院しやすい事など)を十分に検討し、仕事との両立について職場と相談したり、民間保険の診断給付金など利用できる制度を確認したり、ご家族と役割分担について話し合ったりする大切な準備期間でもあります。若い世代の方であれば、遺伝学的検査や妊孕性(将来の妊娠・出産)の温存について検討する時間としても非常に重要です。

乳がん治療は、納得して治療に臨むことがとても大切です。十分な情報を得て、ご自身が治療内容を理解し、安心して一歩を踏み出すことが、より良い結果につながります。

私たちは、単に「治す」ことだけではなく、「より良く治す」ことを目標に、一人ひとりの患者さんと十分に相談しながら治療方針を決めています。不安や疑問は一人で抱え込まず、遠慮なく医療者に相談してください。


 
 
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